飛騨「天蓋山」
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 坂本記者の特派員報告!
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 会報にもPR文で紹介されていますが、昨年秋、三方岩岳で出会った岐阜県の登山者に「お奨めの山は?」と聞いたところ、この「天蓋山」を教えてもらいました。「北アルプスの眺望が抜群です」の言葉を信じて、“♪は〜るばる来たぜ飛越国境へ〜〜”です。山深い集落を立派な林道が縦断して、京都から5時間のドライブを経て、今夜の宿泊地の山之村高原キャンプ場に着きました。シラカバと赤松の樹林に囲まれたとてもいい雰囲気のキャンプ場です。バーベキュー独特の香ばしい匂いが風に乗ってきます。私たちもさっそく炭を熾してパーティのはじまり。ゆっくり焼いたお肉のなんとジュウーシーなことか! 貝付きのホタテ貝のなんと絶妙の塩味のことか! メンバーの杉本さんは明日が誕生日という事もあり(年齢不詳?)、前夜祭と称してよく食べてよく飲んで、若者グループの花火も上がって、大いに盛り上がりました。
 登山口は、キャンプ場の一番奥にある駐車場横にありました。天候はうす曇り。カンカン照りが苦手の私にはラッキーな登山日和です。看板に導かれて進んで行くと、すぐにワラビを見つけました。最近、「山菜の恵み」に目覚めた(?)私はもう目つきが変わる思いです(笑)。シラカバやトチやカエデの絵のように美しい森が続き、ヒグラシやウグイスやカエルのコーラスが心地よく耳に響きます。しばらく谷沿いに行き、最後の水場となる小さい谷を渡ると尾根に出ます。暑くもなく寒くもないよい塩梅に登って来ましたが、ここからは急な登りが始まります。シラカバの肌あいが本当に美しく、デジカメで写真を撮りながらワラビも採取し、で忙しい登山(?)です。明るい道を気分よく高度を上げていきます。ブナの木が混じるようになり「ますます好ましい山やわ」と、汗を拭き拭き木の根が階段状になった急坂を登ります。やがて雀平という1380メートルの展望台で、ドカ〜ンと黒部五郎岳・薬師岳・北ノ俣岳が目に飛び込んできます。衝撃的な出会いに言葉が宙を舞います。「あぁぁぁ〜、ス、スゴイ〜〜」。貧困なボキャブラリーで申し訳ありません〈(_ _)〉。岐阜県側から見る「『私の薬師岳』はこんな山容してるんだぁ〜」と、もう胸が一杯の感動なんです。リーダーの「頂上へ急ごう!」の声に正気を取り戻して、山頂部への登りにかかりました。ブナ・シナノキ・カエデの樹林帯をいったん鞍部に下って、「山頂まで30分」の標識に見送られ、ナナカマドやカエデ類の植生に「秋も良いやろねぇ〜」などとウワサしているうちに天蓋山1527.3メートルの頂上に着きました。
 平成18年6月25日AM10:30、こんなに見事な眺望はめったにありません。いえ初めてかと思います。白山が雲の中にポッカリ浮かんでいます。恵那山に御岳山が並び、乗鞍岳が望まれます。ボリューム一杯の笠ヶ岳に槍ヶ岳の穂先が見え、黒部五郎岳・薬師岳、その連綿の山稜のつづきに立山連峰と剱岳の勇姿、大日連峰の素晴らしい展望です。生涯忘れられない天下一の山岳展望を飽くことなく眺め、写真を撮り、絵に描いて、この貴重な幸運を喜び合いました。山頂のビールはいつも格別の美味しさですが、今日のは「格別の中の特別」の美味しさでした。
 30分後、恵那山は雲のなかに姿を隠し、1時間後、白山は山頂の一部を残して雲に覆われてしまいました。堪能し尽し、味わい尽くし、大満足のシアワセをお土産に、来た道を戻りました。下山路は「秋にもう一度来たい〜^^……」と叫んでいました。
・日 程=6月24日〜25日
・参加者=5名
・リーダー=岡本 登
・コース=6.24 神岡町=山之村高原キャンプ場(泊)
     6.25 登山口(8:30)〜最後の水場〜雀平〜天蓋山(10:30)〜登山口(13:00)〜流葉温泉(入浴)
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