白山「御前峰(「白山東面台地」山スキー)」
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 白山東面滑降の願いが、やっと叶った。
 数日前にこのコースを行かれた大塚さんから話しを聞いて、藪漕ぎも少なそうなので、平瀬からの入山に計画を変更した。山行前日にMTBを購入。
 MTBの場合、荷物は軽量と分かっていたが、最近のバテ具合では、このコースの日帰りは到底無理と判断。出来る限りの軽量を図って一泊二日の計画とした。
 予想どおり、登りはほとんどMTBを押しながら歩くことが多かった。帰りの快適さを思うとそれもまた楽しかった。
 白水湖に着くと、岐阜県警が一週間前に行方不明の山スキーヤーの捜索をされていた。
 建屋の玄関先でツエルトを張る。建屋は頑丈に閉鎖されているのに、夜になると各所の水銀灯が明々と燈りだした。
 寝過ごしてしまった。
 取付から50m急坂を登り、台地に乗ってしばらく藪漕ぎが続いた。ほどなく残雪が現れてホッとする。地図で見るより地形は複雑だった。アップダウンにはまらないように進む。残雪もなんとか繋がっていた。御前峰と剣ヶ峰の双耳峰がだんだん近づいてくる。青空に映えるこの美しい山容を見るのも楽しみだった。振り向けば御岳、乗鞍、北アルプスの山並みが見渡せた。頭上をヘリコプターが飛んでいった。
 後続の三人組に抜かれる。この三人は、前日にMTBで入山していたが、雷雨で一度平瀬まで戻り、再度MTBでやってきた女性一人を含む元気なテレマーカー達だった。
 大塚さんから聞いていた転法輪谷の深いU字谷を詰める。雪が緩み、クトーを使用することなく、御前峰までシールで登れた。
 快晴、少々風強し。別山が美しい。室堂の小屋は赤い屋根だけが出ていた。安全に登ったコースを下りる。滑った後からシャラシャラとクラストの雪片が落ちてきて、嫌らしかった。うっかりコルを間違え下り過ぎたが、少しの登り返しで転法輪谷に入った。ガスの時は要注意の所だ。素晴らしい。最高。雪質は少し良くなり、快適な斜面だった。その後も、延々と滑り続けて、アッという間にブナ林に着いた。美しいブナ林を横切り、最後の難関、藪漕ぎにもがきながら無事に林道に降り立った。とても自転車に乗る元気は残ってなかったので、もう一泊することにした。情けないことだが、泊まり装備で正解だった。
 快晴。荷物はだいぶ軽くなった。MTBで楽ちん楽ちん。初めは恐くてブレーキを掛けっぱなしだったが、ゲートに着く頃にはスピードが快感になっていた。新緑が美しい。昨日は疲れて声も出なかったが、念願が叶った喜びに初めて雄叫びを上げた。
 工事で平瀬のゲートを入っていく人から、遭難者の遺体が昨日ヘリで収容され、MTBと車が撤去されたと聞いた。
 完全かけ流しの大白川温泉「しらみずの湯」で、久しぶりにゆっくりと汗を流した。(田代 記)

・日 程=4月28日〜4月30日
・参加者=3名
・リーダー=田代妙子/サブリーダー=山崎大造
・コース=28日 平瀬ゲート(9:40〜12:30)〜白水湖(15:50)
     29日 白水湖(6:45)〜1911mピーク(11:20)〜コル(13:40)〜御前峰(14:30〜15:00)〜白水湖(17:30)
     30日 白水湖(7:30)〜平瀬ゲート(8:30)〜しらみずの湯(9:00〜12:00)
     *大白川温泉「しらみずの湯」600円(営業時間:AM10:00〜PM9:00)
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