南アルプス「鳳凰三山」
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左=南アルプス南部を望む  右=鳳凰三山
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富士山
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観音岳
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薬師岳山頂で
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地蔵岳のオベリスク
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 南アルプスの最北部に位置する鳳凰三山(地蔵岳・観音岳・薬師岳)に11名の精鋭で挑戦した。
 コース設定は青木鉱泉からドントコ沢を詰め、三山を経て青木鉱泉に尾根筋を下る、いわゆる「三角コース」で、2泊3日の行程をとった。鳳凰三山は、南アルプスを踏破するための入門編と言われ人気がある山域で、比較的にアプローチが容易で宿泊設備も十分であるからだろう。

 8月1日
 鳳凰三山の登山口の一つ、青木鉱泉(泊)までだがアプローチが長い。京都駅を出て山奥の一軒屋=青木鉱泉(標高1100m)まで6時間以上かかって辿り着く。
 無料の駐車場のスペースも広く、すでに入山している人たちの車が多く駐車している。宿の自慢は、どっしりした古い大きな建物に釘を1本も使っていないという。温泉は湧かし湯で、何故か泉質の表記がない。鉄分を多く含んでいるのだろう、飲むなという。明日に向け英気を養う。

 8月2日
 早朝、ドントコ沢のルートに入る。標高差は1700mある。かなりきつい登りで、木の根に掴まりよじ登ることが多く黙々と樹林帯をいくと、ときおり水音が大きく響くのは滝だが樹間越しに見るだけにして、精進の滝・鳳凰の滝・白糸の滝を過ぎ、五色滝で勇壮な滝を見学した。対岸にカモシカを一頭確認する。癒される光景だ。
 五色滝から鳳凰小屋までは比較的緩やかな登りで、低木帯で明るくなると源流域だ。途中で2パーティーが追い越していく。聞けば三山を日帰りすると言い、軽装だ。足達者で13〜14時間かかるが元気なもんだ。
 地蔵岳のオベリスクが見え出し、僅かで鳳凰小屋に着く。狭い小屋前は混雑していて、ありがたいことに冷たい水を引いてあるため補給ができて助かる。小屋から1時間強の登りで地蔵岳であるが、疲れているときの花崗岩の砂地登りは倍疲れる。目の前に花崗岩群のオベリスクを見とれながら地蔵岳に登り着く。
 オベリスクの天辺に一人立っているではないか! ガスが出だした。
 楽しみにしていた北岳はガスの中だ。賽の河原に下り、赤沢の頭に上り返し、鳳凰小屋出合鞍部から観音岳の登りに取り付く。ゴロタ石を乗り越え花崗岩群の山頂に着く。岩石群の中に三角点がある。展望はない。
 薬師岳までは僅かで着く。山頂は白砂地で広く花崗岩石が多い。夜叉神側を下った鞍部に薬師小屋がある。
 天水使用で賄っており、水不足をきたしているでペットボトル500ccが¥500也だ。
 予約制で、一人に布団1枚があたるのでありがたい。
 夜叉神峠からの入山者が多いのは登りが楽らしい。

 コースタイム=青木鉱泉(4:30)〜精進の滝(6:15〜6:25)〜五色滝(9:15〜9:40)〜鳳凰小屋(10:40〜11:05)〜
        地蔵岳(12:20〜12:45)〜鳳凰小屋分岐(13:55)〜観音岳(14:35〜14:45)〜薬師岳(15:15〜15:30)〜
        薬師小屋(15:35)

 8月3日
 快晴のなか薬師岳に登る。きのう観賞できなかった光景が薬師山頂で得られた。
 朝日に輝く北岳を筆頭に、白鳳三山・塩見岳・荒川三山・赤石岳・聖岳・大無間山が、そして北岳の右に仙丈ヶ岳、奥に中央アルプスが遠望できた。北に転じて、昨日越してきた観音岳の白砂地とハイマツのコントラストが美しい。
 東側には雲海に浮かぶ富士山が見事で、八ヶ岳も雲海から頭を出している。大パノラマは筆舌につくせないほどだ。
 参加者のうち、古希を迎えられ女性二人にとって最大のお祝いができたと思われる。
 見飽きることはなく、後ろ髪を引かれる思いだが、下山が待っている。急で長い樹林帯を慎重に下り、早い目に出発地点の青木鉱泉に着いた。ここで朝風呂に入り、名物ソバを食い、暑さ地獄へ無事帰還を果たした。

 コースタイム=薬師小屋(5:00)〜薬師岳(5:10〜5:30)〜中道〜水場(8:30〜8:45)〜林道(登山口=8:50)〜
        青木鉱泉(9:30)
                                                          (北川 記)

・日 程=8月1日〜3日
・参加者=11名(会員外1名含む)
・リーダー=北川嘉康
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