加賀「戸室山・吉次山・高尾山」(主催=ぶなクラブ)
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 坂本記者の特派員報告!
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 山の会の皆さん、お久しぶりです〜。ご無沙汰をお許しください〜。
 輪番制とはいえ、長く住まいする○○住宅管理組合の理事長として、多忙を極める日々を送っていたので、特派員業務(?)は事実上のレイオフ状態でした。特派員の役割もなかなかの適材適所と思っていましたが、いざやってみれば……理事長はズバリ「はまり役」でして、楽しくも賑やかに、リーダーシップと剛腕を発揮して(?)、このたび多岐にわたる業績を残して2年間の任期を終えました。理事長続投を望む熱い声をも振り切り、京都山の会に「帰ってきた特派員・サカモト」(笑)の最初のレポートをお届け致します。
 ブナクラブ主催のブナ林を愛でる山行。お泊りは漁師の経営する質素な民宿。下山後には金沢の奥座敷、湯涌温泉で汗を流す……とくれば、もう「濃い目の例会」そのもの。企画の段階で既に「成功」の山行きです。が、惜しむらくは天候が一向に良くならず、「当たっても八卦、当たらぬも天気予報」が、今回は一日目曇り空、二日目朝から雨天が、間違いなく的中してしまったこと。まぁ〜、これは、仕方がないね。
 初日、戸室山の登山口にあたる戸室別所にて昼食。ちょうど田植えの時期を迎えて、いたる所が懐かしい田園風景。そしていたる所が山菜の宝庫。フキ、ワラビ、サンショの葉を見つけて無我夢中で採集する。なんとも形容しがたい、プーンと鼻をつく青臭いフキの香り、イッキに鼻通り(?)が良くなるような気付けのいいサンショの香り。春山ならではの山の幸の収穫に女性陣はニコニコ(^−^)顔だ。毛虫も沢山見つけたが、我が会の「加来 チョウ博士」によると『ウスバアゲハ』が時期的に驚かされるほど沢山飛んでいたとか。ゆっくり飛翔するのが特徴だそうだ。さぁ〜私たちもゆっくり〜出発!
 曇り空ながら薄日も射す穏やかな山道に分け入る。背の高いショウジョウバカマや蕾の付いたササユリがお出迎え。コナラやミズナラの新緑が爽やかで美しい。クマよけのつり鐘も設置してある。標高の低い小さな山なのに表情が豊かだわ〜と感心していると、眺望の開けた個所にでて、遥か彼方に雪を冠した白山の堂々の山綾。愛する山と対峙する幸せ。たいした起伏もなく、鳥の声を聞きながら進んでいくと、あぁ〜、ブナ林……。一斉の芽吹きが一段落したかのような、後は自由自在に伸びるだけと言いたげな、若葉萌えるブナの森が続いている。ココロもカラダもブナの中の感覚。デジカメを動画モードにして樹林の間をすり抜ける。息を切らせることもなく戸室山の頂上(547.8m)。恒例(?)の三角点をナデナデして、リーダーと固い握手、そして記念写真の撮影。海と市街地が見下ろせる贅沢な、そして、私たちだけの静かで穏やかで緑に染まるかのような山頂でした。
 下山路の戸室権現への階段の多さ、歩幅の狭さ、急こう配には閉口したね〜。階段の両側は山菜の山なのに、「除草剤を散布しています」の張り紙。山菜マニアには意地の悪い警告。フン! 「三世之鐘」の釣鐘を力いっぱい撞いたわ〜。

 金沢港の民宿「汐の香」で前夜祭。飲んで、食べて、しゃべって、笑って……。身の厚いイワガキのフライが逸品。先日、チェジュ島旅行から苦労して持って帰った「ハルラサンムル ソジュ」(ハルラ山の水を使った焼酎)を差し入れして皆さんに試飲していただいたが、評判はいま一つ。現地で韓国式に煮込んだ太刀魚やビビンパをアテに呑んだときは美味しかったんだけど、やっぱり、「その地」でないと駄目なんですね〜。
 木造りのお風呂が嬉しくって、就寝前にもう一度、ひと風呂浴びて、夢の中へ。

 朝から本格的に降っている。畠尾町の林道から吉次山(きちじやま=800.1m)〜高尾山(たかおやま=841m)を縦走する予定であったが、林道問題のため逆コースを行くことになった。湯涌温泉の裏山にあたる林道の最終地でマイクロバスを駐車。途中の車窓から大勢の登山客が雨の中を歩いている。先頭を行く人はあの岩崎元郎氏?
 8:50、登山口を出発。すぐに尾根伝いの道に入る。雨具を通して、激しく叩きつけるような雨の勢いと風の強さを感じる。送電線の鉄塔を過ぎ、登山道を我が物顔に占領しているスギの巨木に出合ったり、足元にチゴユリ、シャガの花に慰めながら、急坂を黙々と登り詰めて11:00、前高尾山。雨は小康状態だが、風が強い。三角点を前に記念撮影。分岐に戻り高尾山をめざす。積雪のためか下方から変形した細めのブナが目立つ。約30分で高尾山。広葉樹林に囲まれたきれいな落ち着いた頂上です。ブナに聴診器を当てて「水瓶」の様子を伺う。雨足が強くなりここで戻るのかと思いきや、リーダーの「ここからがこの縦走路のハイライト、日尾池まで行きます〜」のご指南。いったん下り、その後は目立って標高差のないおおらかな傾斜帯が広がっている。この辺り全体がブナの原生林。
 スラリとのびたブナ。何本かの根方が根曲がりした異形な姿のブナ。滑らかに一条の滝のように雨がすべるブナ。白い木肌が艶めかしいブナ……。豪雪が育んだ逞しく生きるブナの美林を行く。あぁ〜大雨さえ降っていなければ、このような道、一日中でも歩いていたいのに……。11:30、白尾池に至る中間点でUターン。天に向かってニラミを利かせるサカモトでした。
 ぬかるんだ泥んこ道を下山する途中、朝見かけた一行とすれ違い。よ〜く似ていましたが岩崎氏ではなく、グループは地元金沢の登山者でした。
 12:30、3時間半の行程の山行を終了。未踏破の山、未消化のコースは次回のお楽しみということで、湯涌温泉に向かう。雨は依然、降り止まない。
・日 程=5月16日〜17日
・参加者=21名
・リーダー=加来 繁幸/アシスタントリーダー:荒木 邦夫
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