白山「野谷荘司山ほか」(ぶなクラブ主催)
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 坂本記者の特派員報告!
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10月23日
 春先の雪解け時にワシの羽ばたく姿の雪形が現れることから「わっそうがたけ・鷲走ヶ岳」と名付いたという。「ワッソウ!ワッソウ!」と威勢よくいきたいところだが、夏の白山から何と3カ月ぶりの山登りとなるサカモト、トレーニングも準備もありゃしない、無謀ともいえる山登りが東二口集落の白抜山登山口から始まった。A・BのAコースを行く。まだ紅葉していない広葉樹林帯から杉植林帯を抜けると林道に出る。なにやら獣の臭いが鼻につく尾根に取りつき、喘ぎ喘ぎのノロノロ歩行でひと頑張りすると「白抜山・891m」の山頂へ。ススキの穂がたなびく風情ある風景の眼下に深緑の手取湖が眺められ、そこから白山北部の連綿と繋がる山波の大展望にテンションはイッキに上昇する。天気良し、吹く風良し、気分良しの山頂で記念写真を撮ったあと、反射板横の鷲走ヶ岳登山道に入る。急登と平坦の路を交互に繰り返し進むと、堂々とした枝振りの天然杉の原始林が現れた。アッパレ、アッパレと感心しながら最後の急こう配を登り切ると、そこが「鷲走ヶ岳・1096.6m」の山頂だった。三角点と方位盤のある頂上からは、白山主峰群から笈ヶ岳、大笠山など白山周辺の大パノラマが拡がっている。至福の山頂である。明日もこの調子で晴れてね〜と大好きな白山に祈った。
 下山路は「キツイ、辛い、長い」林道歩きを強いられて、軟弱なサカモトは待機する京都バスの車体が目に飛び込んできた瞬間、泣きたい気持ちをぐっと堪えていたせいかウルウルと涙目になったくらい(笑)。天然温泉の露天風呂に浸って元気を取り戻し、ペンションの「ボタン鍋」でますます元気になり、夜空に輝く満月を見上げて一日目を終えた。
・コース=東二口A登山口(11:45)〜白抜山(13:05)〜鷲走ヶ岳(14:25)〜C路下山(17:35) 民宿「花くるみ」泊

10月24日
 白山スーパー林道は早朝からウォーキングする人たちで大変な賑わいだ。急勾配をカーブしながらグングン高度を上げていくバスの車窓から「うわぁ〜〜、」「おぉぉ〜、」「ひやぁぁ〜、」の悲鳴にも似た大歓声が起きる。右に左に展開する鮮やかに色づいた今秋最高の紅葉日和。森に覆われた日本の山が、一年でもっとも華やいだ姿を見せるその晴れ舞台に居合わせた幸運と感動。圧巻であった。
 標高1450mの三方岩駐車場から登山道に入る。色鮮やかに紅葉した山の中に分け入る喜び。家族連れやかなりの高齢者に出会いながらよく踏まれた路をジグザグに登っていく。時折蛇行しながら続くスーパー林道を覗きながら全山紅葉の景観にウットリ。約40分で沢山の登山者が憩う「三方岩岳・1736m」に到着。白山連峰の眺めがすばらしかった。野谷荘司山への縦走路は、三方岩岳の南のピークからかなり下る。鞍部からは難攻不落の要塞のようにそびえたつ岩壁が眺められ、紅葉風景が一段と冴える。そしてこの日、一年に数日しか見られないという、北アルプスの連綿の山並を超ワイドビューで見渡せるという幸運があった。天空の彼方に槍の雄姿目印に、まさに一列に並ぶ圧巻のスカイライン。あれが笠、あれが薬師と言っている間に御岳、乗鞍も仲間入り。ズラ〜リのスター達のお出ましに拍手喝さいであった。馬狩荘司山を登り返し鶴平新道の分岐を見送り辿りついたところが「野谷荘司山・1797m」、南北に細長い頂上であった。さすが秋本番、吹きつける風が冷たい。かつて登った三方崩山が紅葉に染まっている美しい姿が一望できた。
 リーダーをはじめ全員が初めて歩くという鶴平新道を下る。両側が「スッパッ!」と切れ落ちたナイフリッジを渡り、ガレた急坂を緊張感をもって下る。満目紅葉である。稜線の灌木帯の紅や朱や黄に染まった紅葉と常緑のコントラストが絶妙の美しさだ。ジグザグに移動するごとに次々と濃淡鮮やかな山肌の装いが変わる。やがて私たちの目当ての黄金色に輝くブナの森に入る。まっすぐに伸びたブナの樹相、樹間を渡る風の音、足元の踏みしめる落ち葉の感触、個性豊かな「ブナとの会話」の醍醐味。いつしか私は自然の一部となった。
 当会所縁の大窪へ着いて着替えを済ませた途端、雨が降ってきた。帰路の車中は充足感と大爆笑であった。
・コース=三方岩岳登山口(9:00)〜三方岩岳(9:40)〜野谷荘司山(11:20)〜鶴平新道〜下山(14:35)
・日 程=10月23日〜24日
・参加者=20名
・リーダー:千田博之
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