石徹白「野伏ヶ岳(スノーシュー)」
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 坂本記者の特派員報告!
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 天気予報で前日は大雨。本番は曇り時々雨と言っていたので、てっきり中止かと思いきや、リーダーは「行きます。低気圧が早い目に北上するので昼頃には回復します。行きます!」と。根性あるなぁ〜。風邪と腰のギックリ痛と花粉症で満身創痍のサカモト、気弱になっている気持ちを奮い立たせ心を整えて出発。予想通りバケツをひっくり返したような土砂ブリの雨の中、五条京阪で2台の車に分乗して一路石徹白へ。
 一泊二日の山行きの最大のお楽しみは、「前夜の山麓宴会」である。今宵は郵便局前の「藤屋旅館」で味噌仕立ての鍋を囲んで話の弾むこと! 賑わうこと! 渓流組と尾根歩き組。普段は交わることのないグループが雪山というフィールドをスノーシューイングで一緒に山頂をめざす。部屋に戻って二次会が始まるころ、外は雨から雪に変わっていた。
 早朝4時半起床、5時40分民宿発。大杉のある白山中居神社に6時半着。石徹白川の橋を渡ってスノーシューを装着し、スギ林の樹林帯に取り付く。タップリの雪量とフワフワの新雪に覆われた林道を快調に進む。やがて和田山牧場の広大な雪原が現れて冬山の原風景が眺められるが、あいにく曇り空にガスがかかり展望が良くない。先発の山スキー4人組のトレースを辿って、ダイレクト尾根に向かって急斜面を登る。無風なのはありがたいがシンシンと雪が降り、「ホワイトアウトってこんなん?」の感じで視界が利かない。加来さんが今回購入したというソニーのカーナビは、タバコケースのコンパクトサイズにアウトドア仕様搭載で、25000分の1の地図をダウンロードし、自分の位置を確認できるというスグレモノ。パネルにめざすポイントの位置と自分の位置がピコピコ点滅し、「あっちの方向やね〜」って仕掛け(笑)。
 喘ぎ喘ぎの急登で主稜線に出る。積雪30センチに視界不良。ときおり突風が吹き荒れ、絶え間なく雪が降るなか黙々と急斜面を行進。11時10分、標高差あと50〜60mかと思われる地点で、トップを行く加来さんから「アイスバーンになっていてこれ以上は危険。アイゼンなくして登頂は無理。下山しよう」の声がかかった。全員が同意し下山開始。こんなにスゴイ急勾配だったのか。いま登ってきた雪尾根の斜面を「七転び八起き」ではなく「七転八倒」というに相応しい悪戦苦闘を繰り返して湿原横に辿りつき昼食とした。寒いので早々に出発。ダイレクト尾根を離れて登りと同じ急斜面を下る。雲が流れて、風が通り過ぎて、やがて青空が見え隠れするようになった。朝、何も見えなかった和田山牧場の雪原に、まるで魔法を懸けられたように白銀の山嶺が次々に現れてくる。カールが印象的な堂々たる風格の芦倉山。円錐形の頂上が輝く初河山。振り返ると、霧の合間から山頂直下で引き返した野伏ヶ岳、薙刀岳の稜線が眺められる。雪に覆われたブナとダケカンバが遠近に立ち並ぶ墨絵のような美しさ。「あぁ〜、癒される〜」の至福の眺望である。ダケカンバの巨樹の前で記念撮影をし、広い雪原空間に和んだ。
 ピークは踏めなかったけれど、起承転結のある充実の雪山であった。今シーズン最後のスノーシュー例会は、リーダーが言うように「満腹する味わい」であった。
・日 程=3月31日〜4月1日
・コース=白山中居神社(6:30)〜野伏ヶ岳山頂直下(11:10)〜湿原横(12:10)〜駐車場(14:10)
・参加者=12名
・リーダー=林本佐千枝/サブリーダー=小島信忠
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