越美国境「冠山」
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 坂本記者の特派員報告!
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左=アザミの咲く登山道  右=ササユリ
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左=冠平のニッコウキスゲ  右=朴の木の花
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濃霧の中の冠山頂上
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 「左膝半月板損傷」と診断されたサカモト。ヒアルロン酸注射と筋トレと安静が一番の治療とのこの1カ月半は結構ツライものがあった。山に行きたくっても行けない「故障者リスト」のストレスって拷問にあっているみたいだった。そんな中、先週の奥美濃「日永岳」はドシャブリの雨のため登山はできなかった。その代わりと言っちゃあなんだが、前夜のお洒落でデラックスなコテージでの夕食会は別荘気分で楽しんできた。そして今日の『冠山』。過去に何回も行くチャンスがあったのに、なぜか嫌われてなかなか登れない縁遠い山の一つだった。
 原田リーダーの初デビュー山行に16名が集まって、三条京阪から3台の車で出発。名神から北陸道へ走るほどに雲行きが怪しくなっていく。林道冠山線は勾配もきつく、曲がりくねったカーブも半端じゃない。幾つものトンネルを抜け幾つもの橋を渡って、「なんですか、このダム湖の長さは!」と徳山ダムの大きさ、水量の多さに感嘆しながら、3時間のドライブの末、岐阜と福井の県境の冠山峠に10時過ぎに着いた。
 スッポリと濃霧の中に呑みこまれ、小雨も降ってきて、独特の山容はおろか周りの様子もよく見えない。登山口の立派な石碑の前を通って階段を登る。足元しか見えない視界不良だが、よく踏まれた道は迷うことなく頂上まで導いてくれる。アザミが今は盛りとばかりに咲き、期待していたササユリも咲いていた。カッコウが鳴いている。アップダウンを繰り返しながら、登山道で初めて朴の花も見た。大きな葉っぱの朴の葉は「朴葉みそ」や「朴葉寿司」などで見馴れているが、こんな白い花が咲くとは知らなかった。つぼみを嗅ぐとメンソレータムの香りがした。冠平まで約1時間で着く。ニッコウキスゲは霧雨の中で咲くのをみるのが正しい。この先の急登と濡れた岩場が痛めた膝には堪えたが、なんとか遅れずに頂上に辿り着いた。私たちだけの貸し切りの山頂(1256.6m)だったが、100%完全なホワイトアウト。真っ白空間。目の前にドカ〜ンとあるはずの能郷白山や荒島岳、白山の姿は何処? 世界との繋がりを遮断したかのようなこんな濃い霧の山頂も珍しい。展望は皆無であったが、その分、山の奥深さ、谷の深さが強烈な印象であった。往路を戻った。
 移動時間6時間。山の行程3時間。昼食時間30分の、まことにユニークな時間の配分と経過を体験する例会。長く語り継がれるのではないだろうか。
・日 程=7月8日
・参加者=16名
・リーダー=原田 毅
・コース=冠山峠(10:20)〜冠平(11:25)〜冠山(12:00〜12:30)〜登山口(14:00)
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