播磨「善防山〜笠松山(加西アルプス)」
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 坂本記者の特派員報告!
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251mの善防山頂上
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アルペン的風景の岩尾根を行く
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善防山から笠松山を眺める
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左=三等三角点の笠松山  右=古法華寺公園の石仏群
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 乗り鉄マニアよろしく初乗車した「北条鉄道」は“すず虫列車”と名付けられ、カゴに入った実物のすず虫が私たちに愛想を振りまくが如く羽根を広げて涼しげに鳴いていた。のどかな田園風景が広がる田舎のド真ん中を、すず虫の声を聞きながらガタゴトとローカル線に揺られる気分は格別の趣である。下車した播磨下里駅は人影もなく、儚い風情の旅情を掻き立てる印象であった。10分ほど歩いた農協前バス停の右手に善防山登山口を示す石標がある。アケビが実を付け彼岸花が咲く絶好の登山日和に恵まれて、キレイに刈られた笹と竹林の中を行く。すぐにゴツゴツの大きな露岩が現れて岩尾根に乗る。いきなりの急斜面の岩場だが、一つ目のピークで一気に展望が開ける。標高こそ低いがいわゆる「アルペン的」と言われる展望がこんなに早く視界に入るとはの感激があった。樹林帯に入りしばらく行くと二つ目のピークが善防山の山頂であった。展望はない。かつて凄まじい合戦があったこの山城は、明治時代まで白骨化した死体が散見されたという。記念写真を撮って吊り橋に向けて出発。松枯れした灌木と露岩の間を縫うように行くと、岩尾根を挟んでピラミダルな笠松山と連綿の山並みが見えてくる。素晴らしい景観に歓声があがる。急な斜面を一気に下って吊り橋を渡ると鎖のある岩稜帯が現れた。今日一番のハイライトでもあるスリリングな岩場歩きだ。一歩一歩を確実に踏みしめて登り詰めると、正面の岩肌に刻まれた巨大な達磨の磨崖仏が眺められた。指呼の間に笠松山の展望台も望まれ、登高意欲に駆られる。石彫アトリエ館への道を見送り、再び目の前に現れた鎖の垂れる岩壁を攀じ登る。傾斜がけっこうキツイので、真っ青な空に向かって行くかの登りである。これがまさしく「加西アルプス」と呼ばれる由縁かもしれないと最後の岩場をこなすと、立派な展望台のある笠松山の頂上に導かれた。展望台の下に設置された三等三角点にタッチしてから展望台に上がった。こんなに胸の漉く360度のパノラマ展望は久しぶりだ。「ヤッタぁ〜、スっごい〜!」 加西や加古川の市街地や田んぼとため池の景色、播磨、但馬や六甲の山並み、瀬戸内海や明石大橋も見渡せるアッパレな展望である。天は高く青く、吹く風爽やかな値千金の秋の里山の山頂であった。山の賢人曰く「山、高きが故に貴しからず」の頂で、今日もシアワセな「ヤマメシ」をご馳走さま。
 下山は大柳ダムの方向へ急坂を下った。整備された古法華自然公園の石仏群を見て回り、午前中に渡った吊り橋の下をくぐって一時間に一本のあの懐かしい北条鉄道の駅に向かった。
・日 程=9月12日
・参加者=11名
・リーダー=坂本恭子/サブリーダー=北川嘉康
・コース=登山口(10:45)〜善防山(11:30)〜吊り橋(12:15)〜笠松山(13:00〜13:30)〜
     古法華自然公園(14:30)〜石仏群(15:30)〜播磨下里駅
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