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田の畔に隠された基準点 (蓋を開けて見つけるか?)(H)
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エビネ (H)
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箕作山城址(三等324.8m) (N)
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箕作山集合写真(H)
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箕作山頂集合写真 (H)
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芽吹きマジカ(クロバイ) (H)
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小脇山城址(三等,373.4m)(H)
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春を彩るサンガイソウ(N)
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登山ルート 地図をクリックすると拡大図が見られます |
「地理院タイルに登山ルートと地名を追記して掲載」 |
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Photo by Hattori&Nakamura
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この山塊の面白い所は、城跡をはじめ史跡が散在し、往時に思いを馳せながら歩くことと、温暖な暖帯林として、普段あんまり見ない常緑樹などに会えることである。
三橋地蔵堂から関電の巡視路を利用して登ると、三つ目の鉄塔が城跡の山頂だ。箕作山城(清水山城)である。
室町時代に佐々木氏により築城された。山頂からは全周囲が見渡せ、特に北、東の方向は田園地帯と街並みの広がりと中央に新幹線のレールが目に飛び込んでくる。
すなわち、上洛を目指す戦国武将たちの動きが手に取るようにわかる場所だ。西側の繖山には観音寺城が構えている。また遠く和田山城も見えたという。
室町の世なら、街道の要所として目を見張らせておくだけで事は済んだが、戦国時代、天下統一を掲げて進軍する猛者たちの前にはひとたまりもなかった。
上洛を目指す信長は、半日で箕作山城を落とし、それを観音寺城で見ていた六角氏は戦わずして開城している。
この山塊の西の肩には大岩山がある。見晴らしの利く岩には十字に矢印の刻印がある。矢印は野洲町を見ている。明治期の米相場の旗振り場という。彦根方面から目視された旗を野洲町に伝えていく、あるいはその逆か。
相場は一刻を争う。相場に群がる人々の息遣いが聞こえるような雰囲気だ。
もう一つの興味はこの山塊の植生だ。暖温帯林として常緑樹がよく目立つ。
登りはじめはアラカシに混じってユズリハ、ホソバタブ、ヤブニッケイが散立する。
足元にはムベの特徴的な葉が見える。腰越峠を挟んで急な斜面には、クロバイやカゴノキの樹皮に気づく。
箕作山の尾根筋には、アカガシの結構大きな木やツブラジイなどのカシの木も多い。タブノキ、ソヨゴ、ヒサカキ、サカキ…、この小さな山塊にしては豊富な植生が目を楽しませてくれたが、10年程前に十三仏登山口付近の林床で見たコンテリクラマゴケがまったく消えていた。あの怪しいほどの紺色の照りが印象深く、見たかったのだが…。 (服部 記)
・ 日 程=2021年2月17日(水曜日)曇りのち晴れ
・ リーダー=服部 忠 サブリーダー=加来繁幸
・ 参加者=17名
・コース=京都駅=近江八幡=河辺の森駅(10:00)〜三橋地蔵堂(10:25)
〜箕作山城址(三等324.8m)(11:15)〜腰越峠(11:40)
〜(12:25)太郎坊山(赤神山)(13:00)〜箕作山山頂(13:15)
〜小脇山城址(三等373.4m)(13:45)〜大岩旗振り場〜十三仏
〜十三仏登山口(14:50)〜舟岡山〜市辺駅(15:30)=近江八幡=京都駅
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