奥出雲「吾妻山・比婆山・道後山」
space
space
space
space
 坂本記者の特派員報告!
space
060609_1060609_2
space
060609_3060609_4
space
space
space
space
 梅雨入り宣言された前後って、案外晴天が続くもんなんですね。カラッと乾燥した、暑くもなく寒くもない良い塩梅の気候が嬉しくって、嬉しくって(笑)。広範囲にわたって今も息づく中国地方随一のブナの美林を求めて、比婆山連峰を巡った2泊3日の山旅の報告です。今回は思いもかけない、最初で最後かも(?)の山屋には珍しい優雅の極地のようなひと時があって、また長く記憶に残るであろう、語り継がれるであろうエピソードができ、これもまた嬉しくって、嬉しくって(笑)。
 中国自動車道の庄原インターを出て大きなスーパーで夕食の食料品をドッサリ買い込んで、吾妻山休暇村コテージに向かいます。私はこのコテージと吾妻山は会の例会で、2002年11月9〜10日に来ています。紅葉の山行きを目論んでいたのに、なんと車が立ち往生するくらいの大雪に見舞われました。ホテルの人も「こんなに早い雪は初めての経験です」と驚いていましたが、私たちは積雪60センチの新雪をラッセルして頂上に立った思い出がありました。
 初日の午後からは、コテージの裏庭から続く吾妻山(1,238m)と山麓のブナ林の散策に出かけました。満開のタニウツギのトンネルを抜けて稜線にでると、山また山の連綿の山並みが視界に飛び込んできます。小雨も降り止んで、頂上からは360度の大展望。明日の山もバッチリ確認。シットリと雨に洗われた瑞みずしいブナの林を愛でて、約3時間の行程を終えました。その後は袋にいっぱいのフキを採集して収穫を喜びあい、テーブルに並んだ数々の御馳走に舌鼓を打ち、ビールを飲みウイスキィーを飲み、後から後の話題におしゃべりと笑いに夜が更けていきました。
 2日目、立烏帽子駐車場から出発。「天然記念物・ブナ林」の立看板に見送られて歩き出すと、すぐにブナの木が目立ち始めます。自称「ブナ狂い」の私は、はや正気を失い出てくる言葉は「もう〜〜、たまらん〜〜!」「あぁ〜!」だけ。お許しを。
 越原越(おっぱらごえ)から御陵比婆山、烏帽子山(1,225m)に続くあたりが、ブナ純林の観察のメインストリートです。スリムで爽快感のある若木から苔生した風格の大木、古色然の老木まで、次から次へと現れる個性的で存在感のあるブナの森に分け入っていきます。木漏れ日を受けた木々の若葉は、まさに「萌え」の表情です。カッコウが鳴きウグイスも唄い、ヒトリシズカ・ダイセンスミレ・ミヤコワスレが咲き競い、一年で一番冴えている「命の輝き」に出会えました。展望の良い烏帽子山の頂上に立ち、そのあと頑張って毛無山(1,144m)の頂上にも立ち、ランチタイムとしました。県民の森公園センターから登ってきた団体さんでいっぱいの賑やかな山頂でした。下山路も、大木・若木・倒木・立ち枯れなど様々なブナに出合いながら、宿舎となる県民の森公園センターをめざしました。
 さて、夕方6時。今宵の夕食は「美食会」と名づけられたスペシャルディナーをいただきました。それも宿舎の特別イベントで、サキソフォーンと電子ピアノの生ライブの演奏付きでですよ!!! エレガントで高級感のある「晩餐」に、涙の出るような感激を味わいました。滅多にないことなので、ここにその日のメニューを記録しておきますね。

  【MENU】
  ・庄原産朝取りアスパラと生ダコ ホタテ貝の梅肉ソース
  ・香草風味 旬の焼きたてウナギのサラダ ハニーレモンソース 西洋野菜添え
  ・庄原ゆめさくらのゆめ牛乳の冷たいアサリのクリームスープ ライム風味
  ・西城川ゴギとタタキエビのベーコン巻きのロースト
  ・庄原産黒真珠といろいろ豆のサフランソース
  ・朝取り市場のミニトマトのゼリー
  ・比婆牛フィレ肉のローストと朝霧インゲン豆の新取りニンニクソテー
  ・七塚バターのフォアグラ ムース添え
  ・美食会スペシャルデザート
  ・本日のシェフ手作り自家製パン
  ・有機栽培コーヒー

 サキソフォーンの「霧のサンフランシスコ」や「ふたりの天使」等々の名曲を聴きながらのフレンチディナー。白ワインも注文して、私たちのテーブルは盛り上がりました。特別の格別の極上のひと時でした(フゥ〜〜)。
 3日目、午前中に道後山を登ることにしました。来週が「ツツジ祭り」のようです。初夏のような陽射しに高原の涼しい風が吹いて、今日も気持ちのいい登山日和です。お椀を伏せたような山が連なっていて、所どころにレンゲツツジが咲いていて、いかにも季節の山って感じです。よく整備された道に導かれてピークを越えていくと一等三角点の頂上でした。抜群の展望に大満足です。さらに、イワカガミやヤマアジサイの咲く稜線を月見が丘、岩樋山と縦走気分で進んでいき、最後は感嘆の声がでるブナの森が私たちの山旅のフィナーレを飾ってくれました。変化に富んだ綺麗な山でした。

・日 程=6月9日〜6月11日
・コース=6/9 休暇村吾妻山コテージ(13:20)〜吾妻山(14:00)〜大膳原(14:30)〜南野原(15:00)〜
         コテージ(15:30 泊)
     6/10 立烏帽子山駐車場〜おっぱら越〜御陵比婆山〜烏帽子山〜出雲峠〜毛無山〜県民の森公園センター(泊)
     6/11 道後山〜月見が丘〜岩樋山泉
・参加者=千田博之(L)・荒木邦夫(SL)・千田英子・近藤・有田・坂本(計6名)
space

space
space
「個人山行」のページへ戻る
space
space
space
contents
space
to_top
space