北アルプス「霞沢岳」
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左=徳本峠小屋  右=霞沢岳
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穂高連峰
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霞沢岳にて
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 1日目  リーダーの原田毅氏曰く「僕と吉見さんが組んだ例会は晴れる」のだそうだ。そういえば、去年二人が計画した「剱岳・早月尾根」は3日間とも快晴であった。さて今回はどうだろう?
 京都駅から新幹線、特急「しなの」、アルピコバスと乗り継いでやってきた上高地。何回訪れてもステキな上高地。リーダーの予言(?)どおり、雲ひとつない青空。秋の澄んだ空気に、すべての景色が輝いている。お約束の、河童橋からの穂高連峰も絵になるなあ。ウキウキしながら明神を過ぎ、徳本峠への分岐に入る。この分岐に入るのは初めてだ。上高地に来るたびに、いつかこの道を歩きたいと思っていた。まだここが観光地化されていない頃より、人々が利用した峠道。歴史を感じながら一歩一歩進む。「最後の水場」で給水、おいしい水だ。水場から間もなく徳本峠に到達。みんなが言うとおり穂高岳がどーんとそびえていた! ジャンダルムとロバの耳がぴょこっと並んでいるのがかわいい。2日間、ここに建つ徳本峠小屋に宿泊。完全予約制のこの小屋は満員御礼であったが、運よく両日とも新館に案内された。
 夜、小屋の外に出て見上げると満点の星空だ。明日の霞沢岳アタックはきっと素晴らしいだろう。
・コース=上高地(13:10)〜明神(14:00)〜徳本峠(16:00)徳本峠小屋泊

 2日目  朝食まで時間があるので小屋からすぐの展望台へ行き、穂高連峰のモルゲンロートを見る。しばらく粘るも真っ赤には染まらなかった。
 朝食後、いよいよ霞沢岳へ出発。今日もこの小屋へ戻るだけなので気は楽であるが、なんせ長丁場になりそうな一日。ゆっくりとスタートする。まずは樹林の中の急登だ。300mほど一気に登って、ジャンクションピークに到着。八ヶ岳方向の展望が開けていた。ここから道はゆるやかに下り始める。ということは帰りは登りになるのだな……。「小湿地」と呼ばれる場所を過ぎると、何回かアップダウンを繰り返しながらの登りが続く。真夏であれば間違いなく体力を消耗しそうな道だ。樹間から見える霞沢岳はまだまだ遠くて、いっこうに近づきそうにない。ただ黙々と、いや、粛々と歩を進めていくと、目の前に垂直の壁(そう見えた)が行く手をさえぎっている。「え! これ登るの?」と泣きが入りそうな激登り。それがK1ピークへの登りであった。下りてくる人は気のせいかニヤニヤしながら「がんばって」と励ましてくれる。「これを登れば絶景だ……」。その一念で乳酸がたまる足をなだめすかしてひたすら登る。はたして、登り詰めた先には想像以上の絶景が広がっていた。北に六百山を見て、その向こうに穂高連峰。笠ヶ岳が目の前にある。山ひだがひとつひとつくっきりと見えるくらいに近い。常念山脈がきれいにつづいている。上高地の帝国ホテルの赤い屋根も眼下に見える。感動した! 来てよかった! さすがは「穂高の展望台」だ。さ〜つづいてK2ピーク行ってみよ〜。今度は焼岳が目の前だ。メンバーの玉井さんが100名山完登された記念の山だ。焼岳は今日も噴煙を上げている。あの例会のとき私も参加させていただき、そして焼岳から西穂独標への縦走中に霞沢岳を見て、いつか登ろうと決めた。そして、その山頂はすぐそこだ。K2ピークから20分ほどで霞沢岳(2646m)に到着。山頂は意外に狭かった。二等三角点にタッチし記念撮影。メンバーそれぞれが、何かしらの思いを抱き5時間かけて辿りついた山頂。周囲の山達も拍手してくれているようだった。
 十二分にパノラマを堪能しながら、徳本峠小屋へ下山開始する。一言で言うのは簡単だが、実際はこの下りがまた長かった。気のせいか朝よりも紅葉が進んだ気がする。それだけ長い1日だったのだろう。小屋へ到着すると、「お疲れさま!」と皆が声をかけてねぎらって下さった。その夜も星空であった。
・コース=徳本峠(6:35)〜ジャンクションピーク(7:35)〜K1ピーク(10:15)〜K2ピーク(11:00)〜霞沢岳(11:25)〜
     徳本峠(16:25)徳本峠小屋泊

 3日目  朝食後、「連泊の方にサービスしています」とコーヒーをいただく。山小屋でこんな「おもてなし」を受けるとうれしい。今日は上高地へ下山するのみ。サブリーダー吉見さんの提案で、明神橋からは右岸の遊歩道を通って河童橋へ。いつもと違う風景が新鮮だ。入浴と食事を済ませてバスターミナルへ向かう途中、上高地温泉ホテルの前から霞沢岳を望む。荒々しい山容。うーん、やっぱりすごい山やったなあ。雨が降っていたらこの山行は厳しかっただろうな。3日間の晴天をもたらして下さったリーダー、サブリーダーに感謝。(原田文美 記)
・コース=徳本峠(6:50)〜明神(8:30)〜上高地(9:30)

・日 程=9月21日〜23日
・リーダー=原田 毅/サブリーダー=吉見久子
・参加者=6名
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