鈴鹿最深部の山である。甲津畑の登山口からも長い林道歩きになる。この林道も時期が進めばヒルの天下となり、この時期を逃したら入るのを躊躇う。千種街道筋の林道には、信長を鉄砲で狙った杉谷善住坊の隠れ岩や、桜地蔵、蓮如上人の隠れ宿などの旧跡がある。適当に休憩をとりながら進むと、いよいよ傾斜を増し、自然林豊かな森の中を上がっていく。ヤマシャクやルイヨウボタンの花が目を楽しませてくれる。歩き始めて2時間余り、杉峠にひょいと出る。鈴鹿本峰の峰々が眼前に広がっている。杉峠の頭からは南側に大きく雨乞岳が広がり、全体をカメラでは納めきれない圧倒的な広がりだ。緩い上り下りをこなすと本日の目的イブネ山頂だ。クラシまでの尾根歩きが気持ちいい。茶褐色のコケがようやく緑に染まりだし、新緑の山々に溶け込み始めてきた。アセビの赤い新葉との対照がまぶしい。存分に景色を楽しんだ後は往路を戻る。休憩がてらイヌシデ巨木の幹回りを測ると、4.61mもあった。単幹の素晴らしい巨木だ。その後長い林道歩きで、足に痛みが出るころようやく登山口に着いた。
(服部 記)
・ 日 程=2022年5月18日(水)晴れ
・ リーダー=服部 忠
・ 参加者=8名
・コース =JR山科駅前(7:00)=甲津畑登山口駐車場(8:20)~桜地蔵(9:10)
~蓮如上人遺跡(9:45)~イヌシデ巨木(10:00)~杉峠(11:20)
~イブネ山頂(12:20)~クラシ山頂(12:40)~尾根で昼食(13:15)
~杉峠(14:00)~イヌシデ巨木(15:00)~登山口駐車場(16:20)
=JR山科駅前(15:30)
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