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どんよりとしたお天気。予定どおり、八瀬登山口より黒谷越を歩き始める。 どっと、汗が噴き出してくる。鶯の鳴き声を聞きながら登っていくと、静寂の中にゴ−ンと余韻ある鐘の音が聞こえてくる。黒谷青龍寺の、朝のお勤めの響きが心地よい。その昔、浄土宗の開祖、法然上人が一切経(五千四十八巻)を、 5回に及んで閲読された故地(報恩蔵)とのこと。鐘つきは尼さんだった。浄土宗の宗歌――「月影のいたらぬ里はなけれども ながむる人のこころにぞすむ」との歌碑がある。法然上人御作とあった。
しばし休憩のあと、奥比叡ドライブウェイを前にみる。 比叡山が霞の中に見えている。ここからは東海自然歩道だ。しばらく歩くと、京都市内からも見えるという「玉体杉」へ着いた。かすんで、展望はなかった。比叡山回峰行者は、ここで止まって御所に向かい、玉体加持(天皇のご安泰
をお祈りする)をします……との説明板がある。しばらく行くと横川中堂入り口駐車場に着いた。「伝教大師千百五十年遠忌を記念して鉄筋コンクリートで原型に復元され、 淀君再興の往時をしのぶ……」とある。中堂入り口を右に眺めて、仰木峠(573m)へと向かう。
峠の手前でそよ風が心地よく、11時過ぎ昼食とする。大原のバス停まで不如帰の声を聞きながら下っていく。12時まえ、ぽつりと弱雨が降る。
12時24分発のバスが停車中だった。ラッキー。静かで楽しい山歩きだった。 (児島 記)
・日程=7月9日(土)
・参加者=6名
・リーダー=垂澤祥夫
・コース=八瀬登山口(8:10)〜黒谷青龍寺〜峰道〜横川〜仰木峠〜大原バス停(12:20) |
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