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| 左上＝白根御池小屋 右上＝間ノ岳より北岳・甲斐駒ヶ岳 左中＝間ノ岳山頂 右中＝塩見岳（北荒川岳より） 左下＝北荒川岳頂上で 右下＝三伏峠小屋前 |
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| ある夏、快晴の塩見山頂から眺めた南部の荒川三山・赤石、そして北部の白峰三山、千丈・甲斐駒の大きな山塊を今も鮮やかに思い出すことができる。年を経て北岳〜塩見岳の縦走の機会が巡ってきた。 昨年夏、南部の荒川・赤石岳を巡ったおり、次回は北部縦走に思いを募らせた。 梅雨明けが遅く、出発間際まで例年にない異常な雨を降らせ、各地に土砂崩れや洪水の被害がでて、入山が危ぶまれたが、アプローチが何とか回復しての出発となった。 ●7/28（晴れ） 登山口の広河原には正午ごろ着いた。さすが北部山岳の基点で人が多い。めざす北岳への大樺沢上流は、雲が低く垂れ込めているのを気にしながら白根御池尾根に取り付く。多くのパーテイが前後して行く。 急登から緩やかになって、鳳凰三山が見え出すとしばらくで小屋に着いた。すでに先着の人達で賑わっている。生ビール購入のため長い行列ができていた。真新しい寝具、木の香がする部屋、気持ちが良い。 ●7/29（晴れのち雨のち晴れ） 行程が長いので早朝出発する。草ズリの登山コースを急登。肩の小屋、北岳はガスの中。慎重にガレ場を下り北岳山荘に向かう。風除けのため山肌を穿って建てられている。新しい有料水洗トイレを借用する。 中白根山を越えた辺りから風雨にあう、幸いにも間ノ岳山頂では雨も止み、急速に晴れ間が広がってきた。 ガスの中を越えてきた北岳の全貌と、奥の甲斐駒、鳳凰三山、農鳥、塩見が姿を現わして、しばし展望を楽しんだ。のっぺりしたデカイ間ノ岳を背に、仙塩尾根へ行くのは我々だけとなった。 仙塩尾根に乗り、広いザレ場の尾根から熊ノ平小屋が見え出すが、疲れもあって到着は意外と時間がかかってしまった。 市営熊ノ平小屋とある。どこの市なんだ？ 樹林に囲まれていて水が豊富にあるのがありがたい（谷水）。 宿泊者は40名ぐらいで、ほとんどが塩見方面からの縦走者のようだ。少し前まで、人が少ないとき風呂に入れたようで、昨今はない。 ●7/30（晴れ） 夜半に雨が降ったようだ。早朝、木々が清々しい樹林帯を行く。小岩峰に出たところで展望が開け、雲海の上に遠くに中央アルプスが望まれた。お花畑を過ぎ、低樹木を登りきると北荒川岳に躍り出る。 真正面に、バットレスの上に北俣岳と天狗岩を従えた塩見岳が、青空の下に大きく姿を表わした。一瞬、声を呑むとはこのこと。ここから見る塩見岳は圧巻ものである。本にみる塩見の映像は、恐らくこの地点と思われる。ハイマツとお花畑を通り抜け、最後のザレ場を登りきると塩見岳山頂に着いた。辿ってきた方向、昨年巡った荒川・赤石岳を目の前に見やって、みんな達成感に浸った。もっと景観を楽しみたいのを我慢して岩場を慎重に下り、塩見小屋から再度塩見岳を仰ぎ見て、樹林帯を三伏峠小屋へ向かう。 小屋は、以前と比し近代的になっている。内部は頑丈になり、水洗トイレ。それに夕食はカレーではない。 ●7/31（晴れ） 峠小屋から少し下ったところ、今まで姿を見せなかった仙丈ヶ岳が朝日に輝いていた。いい形だ！ 今年から塩川に入るバスが廃止となった。大雨で土砂崩れして車も入れない。 鳥倉登山口までバスが入り、三伏峠小屋経由塩見岳登山が容易となって、ツアー客もマイカーの駐車場へは登山口から20〜30分と遠いが満車の盛況だった。 天候の崩れを気にしていたが、幸いにも良い天候に恵まれたことに感謝！ ・日 程＝８月28日〜31日 ・参加者＝８名 ・リーダー＝北川嘉康／サブリーダー＝加来繁幸 ・コース＝１日目 広河原（12：50）〜白根御池小屋（15：20） ２日目 小屋（5：00）〜小太郎尾根〜肩ノ小屋（7：55〜8：23）〜北岳（8：55〜905）〜北岳山荘（10：28〜10：50）〜 中白根山〜間ノ岳（13：05〜13：20）〜三峰岳（14：20）〜熊ノ平小屋（15：45） ３日目 小屋（5：05）〜新蛇抜山〜北荒川岳（8：05〜8：30）〜北俣岳分岐（10：30〜10：50）〜 塩見岳（11：30〜11：50）〜塩見小屋（12：50）〜本谷山（14：45）〜三伏山〜三伏峠小屋（16：05） ４日目 小屋（5：55）〜塩川・鳥倉分岐〜鳥倉登山口（8：02） |
