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左=少し残雪が出てきた支尾根 右=1115mピークの基部近くで |
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左=美濃俣丸をバックに(1115m) 右=下りで見つけたコブラツイストのブナ |
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美濃俣丸山頂 |
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4月12日の夕方に、広野ダム最奥の日野川鈴谷出合にあるダム施設の駐車場で幕営する。
13日は、朝5時過ぎに起床。朝食をとり、パッキングを済ませてテントを撤収する。車をデポし、6時30分に出発。
取付きまではダムサイトの周回路を行く。デポ地とダム湖を挟んで真向いの梯子から取り付く(6時45分)。
このルートは、昨夜テントでみんなで地図を見ながら、一番長いものの尾根を外さなければ確実性があると、リーダーが決定したものだ。
ダム施設の鉄階段を登る。梯子の上はヤブの急登であるが、尾根にはわりと簡単に出ることができた。ヤブコギの急登は、高度差100mほど続く。高度450mくらいから少し傾斜が緩やかになる。ヤブコギは続くものの、尾根が広くなって外さないよう全員で地図を読む。コンパスと高度計を使ったナビゲーションが良く、2.5万図上を確実に進んでいった。
イワウチワやショウジョウバカマなど、春を感じさせる花が咲いている。ヤブツバキの密生をかきわけて進むなか、雑木の尾根にはタムシバの白い花、マンサクの黄色い可憐な花、濃いピンクのヤマツツジが目を楽しませてくれる。
高度800mぐらいから残雪が現われる。雪はとぎれとぎれで、雪の上は歩きやすいが、雪の無いところはヤブコギである。高度が上がるにつれて、雪の上を歩くことが多くなってくる。
雪の上ばかり歩くようになって、地図上の912mポイントに着く(8時50分)。じゅうぶんに時間はある。天気予報より低気圧の接近が遅れているようで、ときどき日射しもあって本日はもちそうだ。ここから美濃俣丸まで三つのピークが見える。
雪とヤブコギのミックスを続けて高度を上げていく。見えていたピークのうち二つは楽に越せて、1115mピークの基部に着く。相変らず雪とヤブのミックスを一気に登る。ピーク着は10時30分。あとは本峰美濃俣丸だけだ。
雪の斜面から、急な岩まじりの登りになる。明確な踏み跡があるものの、ヤブを漕ぐことに変わりはない。岩稜の途中で、別のルートから登ったパーティーが下ってくるのに出合った。そのパーティーが登路としたルートは、ヤブコギが少なく楽だったとのこと。我々も下山路をそこに決めて、分岐に赤布を付けてもらうよう依頼し1〜2枚渡す。
最後の急登を5分も登れば頂上というところで、20年来この山に想いを込めていた大西リーダーにトップをとってもらい、11時20分に美濃俣丸に着いた。
360度のパノラマは素晴らしく、残雪で斑模様になった山々が近くに遠くにと広がる。北にロボット、笹ヶ峰。南には三周ヶ岳。北東に能郷白山も確認でき、奥美濃の山々が連なる。その向こうには雪が多い白山も遠望できた。記念の写真を撮って下りにかかる。
1115mピークの基部より少し下った高度1000m地点から、西南へ延びる支尾根に進路をとる。ここに、前のパーティーに依頼した赤布が取り付けてあった。下りはブナ林で、雪の上を歩くことが多く確かに楽だった。
珍しいコブラツイストのブナを見つけた。植林帯に入ると急斜面になり、木につかまりながらの下山になったが、鈴谷林道終点へ14時30分に降り立った。(坂井 記)
・日 程=4月12日〜13日
・参加者=8名
・リーダー=大西佐千枝 |
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美濃俣丸へのルート(黄色) |
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