北山「井ノ口山」
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左=峰床山方面を望む  右=隣の尾根
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 出町柳付近はやっと雨が止んだものの、今日入山する地権者の古原さんに電話を入れると、まだ小雨だと返事がくる。参加者は男性ばかり4名で、歩き回るのをやめて古い大杉の十分な観察と同時に、時間をかけて写真を撮る例会にした。途中から貸切のような京都バスに乗り、花背峠で外気温が7度。霧が立ち込めていた。途中は桜が満開だった。井ノ口橋で下車し古原さん宅に挨拶をして林道を登り始める。
 井口山と鍋谷山の西南一帯(片波川の西谷と東谷の尾根)がアシウスギの巨木群を保護するため、片波川源流域京都府自然環境保全地域に指定され立ち入り禁止になり、申し込みにより自然観察ガイドウオ−クとして公開されている。資料によると、このあたりは平安遷都後(784年)御杣御料(みそまごりょう)となり、平安京の造営、都の火災などで膨大な量の建材がこの地より供給されたという。その時代以降の台杉が大雪などに耐えて、生き残ったと伝えられている。これらの大杉は「芦生伏条台杉」とも呼ばれている。
 林道から、以前は台杉のある尾根に直登していたが、尾根を巻くように新しい林道ができていて、楽に稜線に出ることができる。新緑の展望は良く、コブシの花も咲いている。稜線には、小さいものの台杉が見られはじめる。登山道はないが、印がときどき見られ、見通しの良い落ち葉でふかふかの急斜面の、歩きやすい場所をゆっくり登る。次々に出てくる台杉を観察してデジカメで撮りながら登り、約700mをすぎて広く周囲を囲った巨大な台杉に着く。根を傷めないためで、表示は何もない。尾根の西急斜面には大・中・小の台杉が下から上に続いている。こんなに多くの台杉は見事であり、この天候が写真には一番よいので、悪い足場だが地面を荒らさないよう注意してゆっくり写真撮影をさせてもらう。すぐ上の尾根に同じように囲った巨大な台杉が見られ、注意して観察と撮影になる。その尾根の途中に井ノ口山の三角点(779m)があり、その上の稜線付近からは踏みあともはっきりしてきて鍋谷山(859m)に到着する。ここで昼食。
 付近はイワウチワの群落があり、花が咲き始めている。ここでも観察と撮影になり、そのあと下山を始める。下りは途中から西尾根をとり林道に出る。この尾根にも台杉がたくさん見られ、全コ−スで100本以上は見られたと思う。デジカメで45本ほど記録した。多くの台杉が急斜面で今でも元気で生き続ける姿は驚異であり、市民の宝であると感じた。ちょうど、今の季節は森が明るくて暖かく観察には最適で、午後は天気も回復した。林道を下り、今では珍しい製材所の仕事を見て、バス停大悲山口まで歩く。地図は多田さんのGPSでの記録。
 なお、このエリアは私有地(民有林)のため、無断入山は禁止されている。台杉の観察は、地権者の承諾を得てから行ないたい。(萩原 記)

・日 程=4月17日
・参加者=4名
・リーダー=萩原孝一
・コース=井ノ口橋バス停(9:30)〜台杉(10:30)〜井ノ口山(11:30)〜鍋谷山(12:00)〜林道入口(13:50)〜
     大悲山口バス停(14:20)
     
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