八ヶ岳「蓼科山・北横岳」
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南八ヶ岳の峰々
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左=蓼科山山頂にて   右=天祥寺原からの蓼科山
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左=森に囲まれた亀甲池   右=北横岳山頂からの蓼科山
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左=北横岳北峰にて   右=三ツ岳のピークを登る
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 昨年同時期の例会で天狗岳から北八ヶ岳縦走をしたが、時間切れで雨池山から北横岳までが行けなかった。今年は残された分と蓼科山を加えて例会を計画してみた。

6月1日
 始発の新幹線に乗り込み、名古屋で中央線特急しなの号へと乗り継ぐ。さらに塩尻で普通電車に乗り換え、茅野駅へ。予約しておいたジャンボタクシーで一気に女神茶屋登山口に到着する。この辺りで標高はすでに1730m、山頂までは約800mの上りとなる。
 駐車場から60mほど戻った所に女神茶屋があり、その向かい側のバス停横から山へと入っていく。白樺の多い疎林の笹原を緩やかに登り始める。すぐに小岩の多い急登となり、そこを過ぎると再び笹原歩きとなる。この辺りからカラマツ林となり、新芽の緑が目に優しく感じる。
 次第に岩が大きく傾斜も急になる。後ろの景色が開けてくると平坦な道となる。道標があり、広場の端に四等三角点がある。標高は2113.3m、少し霞んでいるものの眺望の良いところだ。ここで昼食タイムとする。
 ここから少しの間は緩やかな道となるが、すぐに勾配はきつくなり、相変わらず岩の多い急坂が続く。岩も次第に大きくなり、歩幅が合わず悪戦苦闘の連続だ。休憩を取る間隔が狭まってくる。
 高度が上るにつれてシラビソの立ち枯れが目立つ。足元を見ながら歩いていると分からないが、遠くから見ると縞枯れとなっている辺りであろうか。突然というタイミングで岩場に飛び出す。山頂までの標高で70mほどのところに大きな岩が重なっている。岩場の好きなメンバーが多いのか、今までの疲れた顔がウソのようにピョンピョンと岩の上を飛び跳ねて歩いている人もいる。足の疲れがピークに達している人は慎重にルートを選びながら山頂をめざす。小屋に寄る前に、一気に山頂まで登りきる。
 山頂は無数の岩が台地を作り、その広さは野球場ぐらいあるだろうか。諏訪富士とも呼ばれる蓼科山は、標高2530mの火山である。端の方には方位盤が設置されており、中央にはポツンと蓼科神社の奥社がある。七合目登山口にはその鳥居が建っている。ちなみに、蓼科山への登山口は六ヶ所ほどあるそうだ。
 クラシック音楽に迎えられ、蓼科山頂ヒュッテにチェックインして本日の行動を終える。今日の宿泊客は我々のみで貸切状態となる。

6月2日
 4時起床で日の出を待つ。天気は快晴に近く、霜が一面に降りている。寒さに耐えながら太陽が昇る一瞬にカメラを構える。
 無口で人の良さそうな小屋主に見送られ、下山にかかる。歩き出してすぐに残雪と出合う。まだアイゼンは不要だが慎重に通過する。直線に下っている所ではさすがにアイゼンを装着する。将軍平までの短い距離だが安全にこしたことはない。
 旭将軍木曽義仲ゆかりの将軍平で大河原峠への道を左に見送り、右手の天祥寺原へと下る。この下りもかなりガレていて歩きにくい。苔むした樹林帯の中の道を選びながら下る。天祥寺原近くまで下ると平坦な笹原の道になり、歩きやすくなる。振り返ると蓼科山がドーンと構えている。
 小さな流れに沿って平坦な道を進むと分岐がある。右折して亀甲池をめざす。樹林帯の中にひっそりと佇む亀甲池は、標高2030mにあり、亀甲構造土が見られるためその名が付いたとのこと。
 ここらは直登に近い勾配で、約450mの上りとなる。苔むした倒木が多い樹林帯の中をジグザグに登り、高度が上るにつれて残雪が登山道を覆い隠してくる。わずかな踏み跡を頼りに、ツボ足で慎重に登っていく。
 パッと空が開けると雪が消え、北横岳北峰に到着する。本日最大の登りを終え、ホッとする瞬間だ。山頂は南北に分かれ、三角点は南峰にある。小屋を通り過ぎた辺りに坪庭へ下る道を右に見送り、軽装登山禁止の立看板を直進する。
 すぐに大岩の道となり、道を探りながら前進していく。中高年登山組としては、バランス感覚も落ちてきているので岩を飛ぶわけにもいかない。一つ目の岩山は左を巻いてピークを外しているようだ。少し下り、そそり立つ岩峰に直進する。岩の壁が迫り、最後のところには鎖が付いていて急だが、足場やホールドはしっかりあるので恐怖心がなければ問題はない。
 登りきると大岩が重なるピークで三ツ岳山頂となる。ここでしばらく昼食タイムとする。池が点在する景色は360度のパノラマである。ここからも岩場はまだまだ続く。三つ目のピークに向かうが、この間は大きな岩が点在しており、一層の注意が必要である。
 ピークを越えると急降下が始まる。大きな岩の連続で段差が大きく、歩きにくい。同じような下りが続き、鞍部に到着する。ここからは80mほど緩やかに登り返すと、今回最後のピークである雨池山に到着する。かなり読みにくい山頂標識が倒れそうに立っている。山頂を過ぎると縞枯れの中を雨池峠に下る。
 峠からは平坦な木道を進み、ピラタスロープウェイ山頂駅に到着。ここで今回の山歩きを終える。

6月3日
 今日はタクシーで観光だ。霧ヶ峰や八島ヶ原湿原などを散策するが、花のシーズンではなく、にわか雨にも遭い、感動できるところはほとんどなかった。街に入り、諏訪大社下社の「御柱」を見物。今年は「御柱」の年で、二名の方が亡くなったそうだ。見事な御柱を見ると圧倒される。落ちる角度も30度とかなり急である。  最後に秋宮に参拝し、今回山行で全員無事に下山できたお礼をしておく。後は茅野駅から電車に揺られて帰路につく。

・日 程=6月1日〜3日
・コース=6月1日=女神茶屋(10:45)〜四等三角点(12:00〜12:30)〜蓼科山(14:10)〜蓼科山頂ヒュッテ(14:25)
     6月2日=山頂ヒュッテ(6:00)〜将軍平(6:45)〜天祥寺原(7:55)〜亀甲池(8:35〜8:45)〜
          北横岳北峰(10:45〜11:10〜三ツ岳(12:00〜12:30)〜雨池峠(14:15)〜ピラタス山頂駅(14:30)〜
          ローズヴィラ蓼科(15:30)
     6月3日=ローズヴィラ蓼科(9:30)〜霧ヶ峰・八島ヶ原散策(10:30〜12:00)〜茅野駅(14:00)
・リーダー=今村克美
・参加者=8名
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