加賀「医王山・大倉山」(ぶなクラブ主催)
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 坂本記者の特派員報告!
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 一日目:石川県と富山県の県境に位置する「医王山」の西尾平駐車場には車が満杯で、さすが人気の山を実感する。昼食を済ませてから11時45分に出発。歩きやすい登山道は華やぎのときを迎えた北陸の春の山の魅力に溢れていた。足元にはチゴユリ・タチツボスミレ・ハルリンドウが咲き、新緑が眩しい雑木林に、ユキツバキ・タムシバ・ムシカリ・ミズキ・ホウノキの花などが咲き乱れている。やがて沢山の登山者で賑わう祠と展望台のある白兀山に着き、さらに夕霧峠へ向けて稜線を進む。所々に残雪が現われブナの木が林立する急な階段登りになる。イワウチワ・イワカガミ・ショウジョウバカマなどの群落を道づれに登り切ると、昔、泰澄大師もここで足元に広がる砺波平野や加賀の景色を振り返ったという峠に着いた。ブナクラブの面々は健脚の兵ばかりなのでみんな涼しい顔をしているが、サカモトはもうここでクタクタだ。さらに龍神池・行者杉などを見送って、やがて導かれて辿り着いたところが奥医王山(939m)の頂上であった。一等三角点が置かれ展望台、南側に祠のある私達だけの山頂であった。残雪が印象的な白山周辺の山並みを眺望し、記念写真を撮った。
 いったん夕霧峠に戻り、林道を辿って下山。医薬の仏を冠した「医王」の山に登ったんだもの、自生する山菜も薬効がないわけがないと、林道沿いのフキ・イタドリ・フキノトウを一杯採りながら駐車場へ戻った。
 金沢の奥座敷、湯湧温泉の元湯で疲れをほぐした後、「旅館 うえのや」で宴会。刺身の新鮮さとお吸い物の美味しさは格別だった。それにしても、毎回のブナクラブが利用する「一夜のお宿」はバリエーションが豊かで、ユニークなエピソードがあって面白い。

 二日目:予想通り雨。障害物と化した木の枝を慎重に除けながら、林道順尾山最終地を登山口とする。烈しい雨が降り続けるなか、順尾山(883m)から大倉山(1004m)へと向かう。「ええ山は雨が降ってもええねん!」の見本のような山だ。登山道はぬかるんでドロンコだが、霧に包まれた幻想的なブナの森の美しさ、雨粒を含んだ潤いのあるユキツバキ・ヒメザクラ・ミツバツツジが満開。カタクリやイワウチワの群落も晴天時で見るよりも彩り鮮やかだ。圧巻は雨が止みかける頃の雲の動きだ。雲がどんどん流れていく。霧がどんどんあがっていく。今まで何も見えなかった樹と樹の間から残雪を抱いた青く大きな山また山が目の中に飛び込んでくる。雨に洗われた新緑はいっそう純度の高い緑色となり、清浄な空気感の森にウグイスやシジュウガラが囀り始める。刻々と移ろう森羅万象の自然の摂理と生命のサイクルの鼓動を感じる山の醍醐味。大倉山の頂上ではすっかり雨が止み、大門山・奈良岳などの白山北端部の山々がダイナミックに展望できた。宿で手渡されたお弁当を頂き、至福のランチタイム。
 下山は、これが朝登ってきた同じ山かと疑うほどにやわらかい光と風を浴びながら、まだ早春の趣きの山を降りた。
・日 程=5月21日〜22日
・参加者=21名
・リーダー:千田博之
・コース=[一日目]西尾平(11:45)〜白兀山(12:30)〜夕霧峠(13:20)〜見返りの大杉(13:40)〜
          医王山(14:00)〜夕霧峠(14:40)〜登山口(15:30)〜湯湧温泉(泊)
     [二日目]湯湧温泉(8:30)〜林道順尾山最終点(9:10)〜順尾山(10:15)〜大倉山(11:45〜12:15)〜
          登山口(14:40)
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