天気もよく晴れ気温も高い。山行の目的の一つ、ギフチョウの観察は大丈夫そうだ。登山口の広い草地(館跡)にはスミレやヤマエンゴサクが咲いている。しばらく上った樹林下の暗い登山道には、サイシンスミレ、ミヤマカタバミの花が多い。雑木林が多い斜面にはタムシバがちょうど満開だ。足元からいきなりギフチョウが舞い上がった。日光浴していたようだ。またすぐに路上に止まった。カメラを静かに近づけてシャッターを押す。黄色と黒の縞模様に赤い班が美しい。家の近所で見るアゲハチョウと違って意外と小さい。やがて急斜面の岩場を慎重に登りきると、かっての御殿跡の広場に出た。数頭のギフチョウがもつれ合って飛んでいる。近くに群生するイワウチワの花に止まっているものもいる。まるで桃源郷のような世界だ。山頂の本丸跡からは、春霞に薄く山のラインが見えている。金草岳や笹ヶ森の山塊だ。まだ雪をかぶっている。
食後、西御殿跡から尾根筋の道を下った。タムシバの白い花が山の斜面のあちこちに見えている。登山口の草地に着くと、スミレに来ていたギフチョウに気づいた。数は少ないがカタクリの花も咲いていた。この草地に咲く花はカタクリをはじめピンクから青の花が多い。ギフチョウが好む色だ。良く止まってくれる。そういえば、尾根筋で出会った採集者は、帽子から靴まで青、ネットも青、青づくめであった。とても街を歩ける格好ではないが、蝶を集めるためであろうか。(文、 服部)
・ 日 程=2021年3月31日(水)晴れ
・ リーダー=服部忠、サブリーダー=加来繁幸
・ 参加者=18名
・コース =(9:00)阿久和登山口(9:15)〜東御殿分岐(10:00)〜東御殿(10:45)
〜(11:00)山頂(11:45)〜西御殿跡(12:05)〜中腹駐車場(13:00)
〜文殊堂(13:10)〜(13:15)登山口(13:45)
|