酷暑、長雨の不順な夏を何とかやり過ごし、やっと山に向かう気持ちが湧いてくる。
京都北部・丹後、但馬の山々を横田リーダーの例会で何度か参加させて貰っている。
何時もの南丹パーキングで、参加者の車が集合。京都縦貫道から入り、但東町高竜寺集落に向かった。高速を降りて丹後から但馬への道沿いの景色は、秋色に染まり稲刈りを終えた田畑の畦道に朱色の彼岸花が咲き競って美しい。高竜寺の登山口で坂野へ車を回して貰い、標識に従い登山道を歩き始めた。谷の二股の中間尾根に旧い道があり、標高350mほぼ北に向かって小さいピークを目指す。等高線は詰まってピークまではかなり苦しい登りを連想させるが、何度か休憩を取り樹木や草などを観察、教えて貰いながらの登りは苦しさを感じない。やや大ぶりの赤い実をつけたアオハダ、ナナカマド、ミヤマガマズミ、コシアブラ、ナツハゼ等々。コブシの名前は、実がひとの拳の形をしているのに似ているからだとか。藤田さんから教わった。全員「なるほどね」と納得。ピークに乗り上げて谷を挟んで東に高竜寺ヶ岳が見えあと少しで頂上。緩やかな斜面のブナの樹林帯を抜けると、見覚えのある東屋のある山頂に出た。少し霞んではいたが360度の展望が楽しめた。丹波の盟主・大江山連峰、東里ヶ岳、郷路岳(初めて聞く山名)、北には来日岳が少し霞んで見えた。芝生の上を綺麗な模様の蝶が飛び交って長閑なひと時を過ごした。下山は国境稜線の大きなブナの林を抜けて坂野に向かう長い林道を下った。期待した秋の草花はあまり目にすることはなく、ミヤマシロキク、萩、ススキ、アケビの実、クマノミズキの黒い実を見た。ミズメの木を見つけたリーダーが樹を少し削り、全員がそのサロメチールの香りを興味深く体験する。坂野のたんたん温泉の駐車場で解散。秋の一日を無事終了。
(公庄記)
・ 日 程=2021年9月25日(土)曇り
・ リーダー=横田和雄
・ 参加者=12名
・コース =但東町高竜寺〜高竜寺ヶ岳(△696.7m)〜林道〜坂野
(尉ヶ畑峠には立ち寄らず)
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