厳しい暑さの中の史跡巡りとなった。関ケ原町が指定する「行軍コース」は関ケ原の戦いで布陣した武将たちの陣跡を巡る工程である。JR関ケ原を降り立って、すぐに東海道線を越えると、東首塚、井伊直政の陣跡から始まる。すぐ北隣りは家康が首検分をした場所だ。町の施設、関ケ原学習会館では、3Dの映像で合戦の様子を見学できた。開戦して6時間、勝敗が付くまでの武将の動きが手に取るようにわかる。予備知識としては十分だ。その後岡山狼煙場、笹尾山の三成の陣跡と進む。三成の陣からは緩い傾斜の下りが続き、当時を想像すれば、各武将の幟があちこちにはためき一望に見渡せ、皆がまっとうに戦ってくれたら「次は自分の番だ」と物思いにふける光景ではなかったか。歴史にタラレバはないが、タラレバをつけた先を夢想するのも面白い。南天満山山中の大谷吉継の墓から展望地に行くと、正面に松尾山を望む。頂上付近に陣した小早川秀秋の幟の塊が、一斉に自分の方に向いた時、歴史は元に戻った。真夏並みの暑さで、みんなの表情に疲れが宿り、歩く力もなくなり、松尾山登頂は断念した。福島正紀、藤堂高虎陣跡、西首塚を経て駅に戻る。歴史上の知り合いにいっぱい巡り合えた散策となった。ナミアミダブツ。
(服部 記)
・ 日 程=2022年7月14日(水)晴れ
・ リーダー=服部 忠
・ 参加者=13名
・コース =JR京都駅(7:33)=JR関ケ原駅(9:00)~東首塚~家康最終陣地
~(9:30)関ケ原町歴史民俗学習館(10:00)~細川忠興陣跡
~岡山狼煙場(10:30)~八幡池~(11:00)笹尾山石田三成陣跡(11:40)
~島津義弘陣跡(12:00)~開戦地・小西行長陣跡~宇喜多秀家陣跡
~大谷吉継墓(13:00)~展望台~不破の関跡~福島正則陣跡(14:00)
~藤堂高虎陣跡~西首塚~本田忠勝陣跡~JR関ケ原駅(14:50)=JR京都駅、解散
|