写真集――トカラ列島と薩南諸島
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 鹿児島県のトカラ列島の情報は少ない。国内だから何とかなると鷹をくくっていたが、とんでもない辺境だった。
船は3日間に一度しか来ないし、住民は老人ばかりで40〜80人程度で商店も警察も病院もない。それを承知で行くなら素晴らしい天国と言える。温泉は無料のが沢山あって絶品だ。
 登山目的で行ったが、火山の噴火で登山禁止の山が多い。禁止を無視して登るのも、この年齢となると気が引けてしまった。
以下は250枚の撮影のうちのごく一部ながら参考になれば幸甚である。〔2008年3月〜4月(20日間)〕
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左上=トカラウマ(現在11頭だけ残る)  右上=トカラ列島・中之島七ツ山海岸
左中=トカラ列島・中之島御岳  右中=薩南諸島・硫黄島東温泉(人の全くいない自然境に3つの露天風呂がある。歩いて40分かかる)
左下=薩南諸島・硫黄島の祠と硫黄山  右下=鋭い山稜をみせる矢筈山(硫黄島 椿のロードより)
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 写真集――チベットから新疆ウイグル自治区へ
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 ラサからトヨタ製4WD車を連ねて西チベットをヤルツァンポ川沿いに西進し、カイラース山を一周する巡礼道を二泊三日でキャンプしながらトレースした。さらに、インダス川源流域の旧グゲ王国の遺跡と壁画を見て、これも国境問題でインドと抗争中のアクサイチンを通過し、新疆ウイグル自治区に入り、タクラマカン砂漠を時計廻りでトルファンからウルムチへ抜けた。
 参加者17名中2名が途中で引き返すことになったが、水と食料問題に悩まされながらも一応目的は達成されたものと思う。(2003.9〜10)
●行程
 成都―ラサ―シガツェ―サガ―チョンパー―マナサロワール湖―バルガ―カイラース山一周―ツァンダ―グゲ遺跡―アリ―スムシ―アクサイチン―マサ―ヤルカンド―アクス―コルラ―トルファン―ウルムチ―北京
●メンバー
 西尾寿一・山崎大造・萩原辰作・河村文子 ほか13名
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左上=チベットのドライブイン  右上=ドルポ・ラ(5630m)
左中=ツァンダから大規模な石窟寺院=ドウンカル遺跡  右中=グゲ遺跡ツォンパランの王宮
左下=アクサイチン地区。未踏の6000m峰が沢山あり、登るならアプローチは近い
右下=ウイグル自治区の市民
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 写真集――ラオス・タイ北部の旅
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 インドシナの魅力は、何と言ってもラオス・ベトナム・タイ・中国雲南省のシーサンパンナの境一帯である。このうちでも最も謎に包まれているのがラオスである。この国も東西両陣営の代理戦争から逃れなくて長い年月戦争が行なわれてきた。それが終わって旧社会主義国がいっせいに閉ざされた扉を開いて久しいのに、いまだに主要国道に山賊が出没するのである。我々もそれを恐れてビエンチャンからジャール平原、あるいはルアンパバーンへと中国製の危険だと言われている飛行機に乗って移動しなくてはならなかった。
 機長は、まるで戦闘機乗りのような格好をするし、山岳地帯では気流に流されるし、恐かったが機体は軽やかに飛んだ。
 メコン川のボート下りは、雲助風の船頭とニュージーランドの高校生風の少女二人の賃金交渉は圧巻であった。日本人中高年バックパッカーも、ただあっけにとられていたほどだ。陸上交通はトラックである。荷台の両側に30センチ巾の板があり、そこに座る。中間には空間全てにぎっしり荷を押し込む。そして、数時間走る。トイレは野原である。
 ラオスの北西部はミャンマーに接しており、この付近はやはり未知の領域で少数民族の数の多さとそれぞれ民族の置かれている状況がひしひしと迫ってくる。
 少数民族の発生は、その原因の最大のものは、漢民族の拡張・膨張と三国時代などの戦闘、あるいは侵略によって平地民族がやむを得ず山岳地帯の、それも極端な辺境に追われた結果である。中国政府はいまでこそ彼ら少数民族の保護をうたっているが、歴史上漢民族が犯した罪であり、その結果の責任は極めて重大なものがある。少数民族は、彼らが好んで現在の土地に移ったのではなく、強大な勢力によって追われて行った事実に言及しなければ真の解決にはならないのである。(2002.2)
●メンバー
 西尾寿一・吉田初枝 ほか1名
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左上=ジャール平原。ナゾの石ツボが散在する  右上=至る所に砲弾がある
左中=シエンクアンの市場では謎の食材も  右中=ルアンパバーン市内。どこかフランスのムードがある
左下=シエンコツクの村とメコン川。対岸はミャンマー  右下=アカ族の村
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 写真集――パキスタン・ノーザンエリアの旅
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はじめに
 パキスタン北部のノーザンエリアは、つまるところインドと国境が定かでない地域のことで、現在のところ実行支配する地域の固定化によって安定している地域とたえず戦争している区域とに分けられる。
 インドとパキスタンの争いは、つまり宗教対立であり、前者はヒンズー教、後者はイスラム教であり、後者が戦闘的なのは中東など他の地域と同様である。ヒンズー教は仏教が生まれた母体でもあり、やや寛容にみえる。しかしノーザンエリアが全てイスラム化してパキスタン領だと主張されたのではインドは承知できないだろう。ここでも一神教と多神教との差は歴然としている。一神教は他のキリスト教などと同様、どうしても戦闘的な面が強く出てしまうものだ。見方を変えれば、一神教こそが世界を乱す元であるような気がする。
 自分自身が修行する仏教徒であることに救われる思いがするし、むしろ誇りをもって仏教徒であることに自身をもちたいと思う(ただし現在日本の仏教習俗とは関係ない)。  この両者の争いによって危険地帯となっている地域は実は登山者にとって憧憬の的なのである。インダス川の水源、カラコルムはネパールと並んで世界最高の高山が集中している。その地域にあらゆる勢力が触手をのばして長年にわたり扉を閉ざしてきた。そうした原始的発思による勢力争いから次第に観光収入の大きさに目ざめる時代がきた。まずネパール、中国が。そしてパキスタンが扉を開いた。インドもロシアも遅いが少しづつ開こうとしている。
 そんな状況のなかで比較的物価の安いパキスタン・インドが注目される。中国・ロシアは外国人を意図的に差別していて好まれないが、魅力ある対象とのバランスで決まる。
 中国とパキスタンの旅行費用は歴然としている。中国は(本来はチベットであり、西域である)パキスタンの3倍は高価であり、その資金は然るべきところに流れているのだろう。
 その点パキスタンは全く自由で外国人差別はない。自由交渉でどこでも可能である。
 今回の旅は、州によってイスラマバードの督永(トクナガ)女史のところに行って意見を聴くことから始まる。
 フンザは三方向の旅が可能だ。その1はフンジャラブ峠を越えて中国へ抜けること。2はスカルドに入りカラコルムを歩き廻ること。3はヒンズークシュに向かってギルギット川を遡り、シャンドゥール峠を越えてアフガニスタンに近い(実際にアフガン人が多い)チトラルに入る、などがあるが、3をとった。
 パキスタンは南部の暑さにくらべ、北部の気候は実にすごしやすい。桃源郷といわれるフンザであるが、ギルギット川の奥地もフンザに劣らず素晴らしい土地である。
 シャンドゥール峠から周辺の6000m峰とヒンズークシュのティリチミール峰など資料の中の山が現実のものとなったときは感動ものだった。チトラルに入ると、アフガン人が多数居て目付きが鋭くなってくる。チャーターしたジープを止めると人気がなかったのに、いつの間にかどこから現われたのか数人人が出現するのだ。これがアフガンの現実なのだ。(2001.9)
●行程
  ラホール―イスラマバード―チラス―ギルギット―フンザ(カリマバード)―ギルギット―ローシャーン―ピングル―シャンドール峠―マスツージ―チトラル―ミンゴーラ―サイドウ・シャリーフ―ペシャワル―ハイバル峠―ランディ・コタール―ペシャワル―タキシラ―ガンダーラ遺跡―イスラマバード―ラホール
●メンバー
 西尾寿一・吉田初枝 ほか2名
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左上=チトラルとティリチミール  右上=チェックポイント(背後の山はブニ・ゾムか)
左中=カラシュ族は美人が多い。目がブルーで、パキスタンでは珍しく西欧系とみられる
右中=アフガニスタン難民の子供
左下=仏教遺跡。すべて首がない  右下=やっと見つけた釈迦像
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